男性看護師転職の果てに~介護施設は楽なのか?
転職を繰り返した結果介護施設に勤めている僕ですが、いつも訊かれることは
「どう?楽?」
ってことなんです。
楽かどうかっていうのは人によって様々だとは思うんですけれども、夜勤がないだけ肉体は楽です。
でも例えば
ご老人たちのお茶タイムに寄り添いながら、お喋りしていたらお給料が貰える。
みたいに思っていたらエラい目にあいます。
医療ケアの必要な利用者さんが増えてきていますので、浣腸・点滴・膀洗・内服管理、入院時のサマリー書き、家族へのICなどなど。やることは結構盛りだくさんで、それを少ない人数でやるわけですからそれなりに忙しく動いています。
動いているということは疲れるということで、夢みたいなホワホワしたところはありません。
介護施設の人間関係どうよ?
介護士のみなさんって優しい人ばっかり!
なんてことはなくて、人間が集まれば軋轢が生まれます。ましてや看護師と介護士は職種が違うわけで、当然揉め事も多いです。
一部では
看護師VS介護士
というのは有名な話になっているほどです。
それも当たり前の話で、介護士さんは生活のサポートをするわけです。その人の人生の豊かさを追求するというか。
『お餅を食べさせてやりたい』
なんてことも出てくるわけですが、看護師は嚥下機能を考えて止める。
「なんで止めるんですか?かわいそうじゃないですか?」
というような、安全性の部分で揉め方があったり、
他には
『熱があって嚥下が心配なので点滴して下さい』
みたいな介護士さんがいて、「点滴は勝手に出来ないんですよ。というか、飲ませもせずにそんな判断しないで!」
という逆に止めすぎる介護士さんと揉めたり…。
ま、様々な揉め方があるんです。数は介護士さんの方が多いわけですから、看護師は多勢に無勢。
カンファレンスに持ち込まれても、感情的になって話しにならないなんてことは介護施設も病院も変わりません。
介護施設における男性看護師の役割
そこで僕達男性看護師がどうするかというと、やっぱり調整役なんですよね。
僕だけなのか、他の男性看護師もそうなのかわかりませんが、揉め事が起こっても巻き込まれすぎないんです。
介護士さんも女性が多いってご存知ですか?男性看護師よりは男性介護士さんの方が多いんですが、それでも中心は女性です。
なんでか知りませんが、男性介護士さんと男性看護師っていうのは揉めにくい。
なんというか適度な距離感を保ってるんですよね。
だからそこで話が出来る。お互い持ち帰って看護師・介護士さん共にクールダウンしてもらう。
なんの仕事してんだろ?って思うことはありますが、チームで仕事をしてる以上これもまた必要な仕事なんだろうなと思っています(それはそれでしんどいけど…)。
でも他職種間の揉め事と看護師同士の揉め事を比べたら、他職種間の揉め事の方がまだ楽なのは確かです。
看護師同士の揉め事の場合、お互いの人格やスキルの話になってきたりして泥沼化することが多いでしょ?それってプライドが傷ついたりして泥仕合になりがちですよね。他職種だとさすがにそれは起こりませんから。
そういう意味では楽ですが、ただ楽園のような職場ではありません。
というか、そんなところは世界中どこにもないと思います。
ちょっとしんどいかもなぁと思いながら、転職してみたら
「ん?結構楽かも?」
っていう感じが一番丁度いいんじゃないでしょうか?
※もちろん、男性看護師に限らず、女性看護師さんの中にも調整の上手な人がいて、それぞれ頑張っています。。